「キリストの満ちあふれる豊かさになるまで」

皆さんのご存のことだと思いますが、シノドス(司教代表者会議)が来年の秋にローマで開かれます。今回のテーマは「ともに歩む教会のためー交わり、参加、そして宣教」です。横浜教区の基本方針は「交わりの教会を目指して」だし、大船教会のテーマは「ともに祈り、ともに歩もう」だから、シノドスのテーマとほぼ重なります。

 

今回のシノドスの特徴は、準備の段階からなるべく多くの声を集めるために各教区レベルで質問書回答や話し合いが求められています。横浜教区としての質問書が1月末に届く見込みですが、それから皆さんに配って、回答や話し合いの協力をお願いすることになります。

 

実は大船教会として最近「将来を考える会」が発足されて、10年後の大船教会を想定して今からの対策を考えることにしています。だから今回のシノドスのテーマはちょうどいい機会になります。多くの方は自分の個人の信仰の歩みや成長に関心を持っていますが、共同体としての歩みや成長に力を入れることが求められています。願わくはこのシノドスの準備を通して、共同体としての現状がもっとはっきりするようになって、もっと「ともに祈り、ともに歩もう」とする共同体になればとお祈りしています。

 

共同体の成長は聖パウロが次のように説明しています。

 

「そして、ある人を使徒、ある人を預言者、ある人を福音宣教者、ある人を牧者、教師とされたのです。こうして、聖なる者たちは奉仕の業に適した者とされ、キリストの体を造り上げてゆき、ついには、わたしたちは皆、神の子に対する信仰と知識において一つのものとなり、成熟した人間になり、キリストの満ちあふれる豊かさになるまで成長するのです。こうして、わたしたちは、もはや未熟な者ではなくなり、人々を誤りに導こうとする悪賢い人間の、風のように変わりやすい教えに、もてあそばれたり、引き回されたりすることなく、むしろ、愛に根ざして真理を語り、あらゆる面で、頭であるキリストに向かって成長していきます。キリストにより、体全体は、あらゆる節々が補い合うことによってしっかり組み合わされ、結び合わされて、おのおのの部分は分に応じて働いて体を成長させ、自ら愛によって造り上げられてゆくのです。」(エフェソ4章11節~16節)

 

要は私たちは個人としてではなく、キリストの体の部分、教会の一員として成長して救われます。主から頂いた恵みを分かち合うことによって、私たちも成長し、互いに補い合い、共同体として成長してもっと力強く福音を宣教するようになります。