3月の新着本の紹介です。
*使徒的書簡 ―わたしはせつに願っていた― 教皇フランシスコ カトリック中央協議会
「祭儀をよりよいものにしようとする努力だけでは、たとえそれが称賛に値するものであったとしても十分ではないのです。また、それはより深い内面性を求めるだけでも不十分です。」
教皇はこの書簡が「キリスト教の祭儀がもつ真実の美しさに対する驚きを再び呼び覚まし、過ぎ越しの神秘の真理と、洗礼を受けたすべての人がそれぞれの召命に従ってその真理に奉仕する助け」となることを望んでおられます。
*物語としての旧約聖書 ―人類史に何をもたらしたのか― 月本昭男 NHKブックス
当時の古代オリエントの強大国に翻弄され続けた弱小の民イスラエル…しかし彼らが残した旧約聖書は、その後の宗教の歴史にはかり知れない影響を及ぼすことになった。その秘密の一端を、また旧約聖書の持つ今日的意義の一端を明らかにできればと願って書かれた書。あと書きの一文「イスラエル軍によるガザ侵攻に、心を痛めつつ」、読み進めたい。
*人はどう死ぬのか 久坂部羊 講談社現代新書
望ましい最期を迎える人と、好ましくない亡くなり方をする人の違いは、どこにあるのか?「平穏な死」を迎えるためには、何を準備すればよいのか?在宅診療医として、数々の死を看取った小説家が書いた渾身の一冊。「死ぬときにいろいろ求める人ほど、苦しむような気がしています。上手な最期を迎えた人は、虚心坦懐にあるがままを受け入れる心構えができていたように思います。すなわち「求めない力」の強い人たちです。」
「そこで思い出すのは、詩人でタオイスト(道教の思想家)でもある加島祥造氏の詩集。「求めない」という発句で、膨大な短詩が収録されています。たとえば…」
*求めない 加島祥造 小学館文庫
求めないー
すると いまじゅうぶんに持っていると気づく
求めないー
すると 求めたときは見えなかったものがー 見えてくる
上記2冊(『人はどう死ぬのか』と『求めない』)をセットで読むと、穏やかな気持ちになり幸せな死を迎えられるかもしれない…。
【図書室係からお知らせ】 -図書目録の件-
図書目録をファイルに入れて図書室の机に置いておきました。
以前より「○○本は蔵書にありますか」のお問い合わせがありましたので、これにお応えしました。本当は世間の図書館のようにパソコン検索をしたかったのですが、かけるエネルギーが現有リソースでは厳しいとして断念しています。
披露できましたのは「紙の目録」です。不完全な内容ですが、図書室の蔵書リストとなっています。探してみたい本がある場合は、この「紙の目録」で探していただければと思います。