9月に図書室に入った新刊図書をご案内します。
* ここが変わった!「聖書協会共同訳」旧約編:大島力 他編
* ここが変わった!「聖書協会共同訳」新約編:浅野淳博 他編
日本キリスト教団出版局
2018年11月に刊行された「聖書協会共同訳」は従来のものと比べてどう変わったのか。最新の聖書学の研究成果や、刷新された神学理解、さまざまな議論を踏まえて変更された箇所を、旧約から27項目、新約から31項目を取り上げて、翻訳作業に携わった日本を代表する執筆陣が解説する。
例えばピラトの尋問の場面の民衆の言葉は:
- 聖書協会共同訳「その血は、我々と我々の子どもらの上にかかってもいい。」
- 新共同訳 「その血の責任は、我々と子孫にある」
- 新改訳2017 「その人の血は私たちや私たちの子どもらの上に。」
とユダヤ人迫害の根拠となった、イエスを殺した責任は未来永劫イスラエルの民について回るという説は否定され、子どもたちの世代までに限定されている。
なお購入するなら引証・欄外注付きのものがお薦めだそうです。そこに聖書が書かれてから私たちの手に届くまでの長い年月(誤解や様々な異読の歴史)が映し出されているとのこと。