図書室より 新着本情報(11月)

 

11月に図書室に入った新刊図書をご案内します。

*傷は希望へのしるし 苦しみを喜びに変えるための8つのステップ  平林冬樹  ドン・ボスコ社

「人生の歩みは、苦しみや悲しみを知る道です。生きるかぎり、それらを避けることはできません。」苦しみを乗り越えるのではなく、苦しみのうちに希望を見出し、神と真摯に向かい合う黙想のヒント。祈りのレッスン。

 

 

*疫病の精神史 -ユダヤ・キリスト教の穢れと救い  竹下節子  ちくま新書

コロナ・パンデミックのさ中に書かれた一冊。人類の歴史は疫病との戦いの歴史でもあった。死や病いを「穢れ」とみなした宗教や、律法により衛生管理を徹底し「穢れ」を排除したユダヤ教に反して、イエスは病者に寄り添い「魂の救い」を説いた。その精神はキリスト教の根幹として現在にいたるまで受け継がれている。昔から各地に病院(ホスピタル・ホスピス)を設立し、病気を治療し病者に寄り添い続けた修道士や宣教師やシスターたち、英雄的な活躍をした聖人たち、そして現在医療の前線に立ち続けている人たちの働きに頭が下がる。

 

*悲しみよ ありがとう まばたきの詩人 兄・水野源三の贈り物  文:林久子 詩:水野源三  日本キリスト教団出版局

『もしも私が苦しまなかったら /  神様の愛を知らなかった(中略) もしも主なるイエス様が苦しまなかったら / 神様の愛はあらわれなかった』

9歳で脳性麻痺のため、話すことも体を動かすこともできなくなった源三さん。ひらがなの50音表を使ってまばたきで言葉を伝え、詩を作るようになりました。そして訪問してきた伝道師によってキリスト教に導かれ、いつしか聖書を読み始めていました(聖書のルビで漢字を覚えたのです)。心にしみとおるような詩は、讃美歌にもなっています。

 

*誰にも言わないと言ったけれど 黒人神学と私  ジェイムズ・H・コーン  新教出版社

黒人の過酷な歴史を知識として知っていても、日本にいるとアメリカの黒人たちの怒りやブラック・ライヴ・マター運動をリアルに感じることは難しい。これは黒人が主体となって、人種差別からの政治的、社会的、霊的な開放をめざす「黒人の神学」を提唱した神学者ジェイムズ・H・コーンの最後の著書。その生涯と黒人の血の叫びから生まれた思想と神学が語られる。彼の講義を受講していた訳者は、その熱い語り口に、教会の礼拝でも感じたことがない魂が掴まれるような体験をしたという。

 

 

<絵本がたくさん入りました>

 

*聖書ものがたり  ドン・ボスコ社

文:マリ・エレーヌ・デルヴィル

絵:ユリーズ・ヴェンセル

 

*みんな うれしい クリスマス  女子パウロ会

文:マックス・ルカド

画:ブルーノ・メルツ

 

*どんくまさんの クリスマス  至高社

絵:柿本幸造

文:蔵冨千鶴子

 

*クリスマスのねがい  女子パウロ会

文:いまむら あしこ

 

*まりあのこもりうた  女子パウロ会

文:中村倫明

絵:千田たかみち