図書室より 新着本情報(1月)

 

1月に図書室に入った新刊をご案内します。

 

  • テストヴィド神父書簡集 ~明治の東海道を歩いた宣教師~  中島昭子 ドン・ボスコ社
    1873年(明治6年)、23才のテストヴィド神父はパリ外国宣教会から日本に派遣され、18年にわたって横浜から岐阜まで東海道筋の宣教を任された。武蔵国、相模国、伊豆国、駿河国、遠江国、三河国、尾張国、美濃国と町から村へと歩いて福音を説いて廻ったのだ。また御殿場でひとりのハンセン病の女性と出会ったことをきっかけに、神山復生病院を創設する。宣教が困難を極めた時代に、愛の業を実現した記録。

  • バテレンの世紀  渡辺京三  新潮社
    明治の開国から遡ること300年、日本はすでに西洋との出遭いを果たしていた。このファースト・コンタクトの時、両者の関係は対等であったと著者は言う。1543年に3人のポルトガル人が種子島に漂着してから、1639年にいわゆる「鎖国令」が出されるまでの100年は西洋と濃密な接触があった「キリシタンの世紀」であった。キリスト教の伝来と受容、大名たちの反応、禁教、弾圧、鎖国など、その一世紀を鮮やかに、かつ詳細に描いた歴史書。

  • 虹色のチョーク ~働く幸せを実現した町工場の奇跡~  小松成美  幻冬舎
    社員の7割が知的障がい者のチョーク工場。そこで彼らは正社員として持ち前の集中力で製造ラインを任され、商品開発にたずさわっている人もいる。原料のバケツを色分けしたり、時計の代わりに砂時計を用いたりとさまざまの工夫を凝らすことで、出来るようになる仕事は多いのだ。会長さん曰く「人は仕事をすることで、人の役に立ちます。褒められて、必要とされるからこそ、生きている喜びを感じることができる。懸命に働く彼らを見つめてきた私こそ、彼らから働く幸せ、人の役に立つ幸せを教えられたのです。」